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【ロリポップユーザー必見】MySQLアップデートでWordPressを高速化!4つの手順を解説

WordPressサイトを運営されている方なら、サイトの表示速度やセキュリティについて気になることも多いのではないでしょうか?この記事ではデータベースのアップデートをする方法(ロリポップサーバー版)を紹介します。

特に2018年4月以前から運営されているサイトは、MySQLのバージョンが古いままになっている可能性が高く、必ずチェックすることをオススメします。

対象読者

・ロリポップでWordPressサイトを運営している方
・サイトの表示速度を改善したい方
・データベースの管理に不安がある方
・WEB制作会社に依頼せずに自身でサイト運営をしたい方
・2018年4月以前からWordPressサイトを運営している方

目次

なぜデータベースのバージョンは古いままになりやすいのか?

主に以下の3つの要因が重なり、多くのサイトでデータベースが更新されないまま運用が続いています。

自動更新されない設定

多くのレンタルサーバーでは、MySQLは自動的にアップデートされません。これは、データベースの更新によって既存のアプリケーションに影響が出る可能性があるため、手動でアップデートする仕様になっているからです。

問題が表面化しにくい

じつはWordPressは、古いバージョンのMySQLでも動作します。古いバージョンを使っていても、明確なエラーや警告が表示されないため、バージョンアップの必要性に気づきにくいのです。

優先度が低く見える

WordPressのサイトヘルス機能では、古いデータベースバージョンを使用していても、「改善推奨項目(パフォーマンス)」として表示されるだけです。そのため、緊急性が低く感じられ、更新が後回しにされやすいのです。

導入時期が不明

MySQL8.0は2018年4月にリリースされましたが、それを導入するのはレンタルサーバーを提供する会社によって異なるため、いつ、最新版にアップデートできるかは不明です。そのため、最新版がリリースされたからといって、すぐに自身のサイトでも導入できるわけではないので、管理がしにくいのです。(ロリポップサーバーは2024年1月末にリリースされています。)

データベースのバージョン確認方法

WordPressの管理画面から、以下の手順で現在使用しているMySQLのバージョンを確認できます。

①管理画面のダッシュボードを開く

②「ツール」→「サイトヘルス」を選択

サイトヘルスにアクセス

③「情報」タブをクリック

サイトヘルスの情報をクリック

④「データベース」セクションでバージョンを確認

サーバーのバージョン確認

もし、MySQL 8.0未満を使用している場合は、アップデートを検討する必要があります。

制作会社に依頼している場合の注意点

WEB制作会社に保守費用を支払っている場合、以下の点に特に注意が必要です。

保守作業の範囲確認

保守作業の範囲として、次の内容が含まれているかを確認してください。

  • サーバーの定期的なメンテナンス
  • WordPressのコアアップデート
  • プラグインのアップデート
  • データベースの最適化とアップデート

この記事の件でいうなら、データベースの最適化とアップデートが含まれているかどうか?は必ずチェックしてください。

データベースのバージョン確認

特に2018年4月以前から運営しているサイトは、MySQLのバージョンを確認してください。
もしバージョンが古い場合は、アップデート計画の提示を依頼する必要があります。(その時点で、適切な保守作業を行ってこなかった、ということが判明しますけどね。)

月次報告の確認

実施された保守作業の詳細を確認しましょう。そして、データベースの状態についての報告も要請しましょう。データベースの状態については、

制作会社が不適切な場合の対処案

もし制作会社が、これらの基本的な保守管理を適切に行っていない場合は、以下の対応を検討することをお勧めします。

  1. 保守内容の見直しを依頼する
  2. 月次報告で実施した作業の詳細を提出するよう要請する
  3. 改善が見られない場合は、より適切な保守管理ができる会社への移行を検討する

やることを明確にすること、そして実際に実施したことの報告をすること、もしそれができない場合は、サイトの保守管理を別の所へ頼むことを検討する、ということです。

WordPressの動作環境要件(2024年11月現在)

意外と知られていませんが、WordPressを正常に動作させるための必須要件というものがあり、2024年11月時点で次の3項目を挙げています。

① PHPのバージョンが7.4以上
② MySQLのバージョンが8.0以上、またはMariaDBのバージョンが10.5以上
③ https がサポートされている

それぞれの要件について、もう少し詳しく紹介します。

PHPのバージョン要件

PHP 7.4以上が推奨されています。PHPは、WordPressの動作の基盤となる重要な言語です。古いバージョンのPHPを使用し続けることで、以下のリスクが発生します。

・セキュリティ脆弱性の増加
・サイト表示速度の低下
・最新のWordPress機能が利用できない
・プラグインやテーマとの互換性問題

 

PHPバージョンアップの方法については、別記事にて紹介します。

MySQLのバージョン要件

MySQL 8.0以上、またはMariaDB 10.5以上が推奨されています。ここで重要なのは「推奨」という言葉です。WordPressは古いバージョン(MySQL 5.0以上)でも動作しますが、以下のようなリスクが存在します。

セキュリティリスク

・古いバージョンには既知の脆弱性が存在する可能性が高い
・セキュリティパッチの提供が終了している可能性がある

パフォーマンスの低下

・新しいバージョンで実装された最適化機能が利用できない
・データベース処理の効率が悪い

将来的な互換性の問題

・WordPressの将来のバージョンで動作しなくなる可能性
・プラグインやテーマとの互換性問題

HTTPSサポート

現代のウェブサイトには、HTTPSは必須となっています。その理由は、

・ユーザーデータの保護
・検索エンジンでの評価向上
・ブラウザでの警告表示の回避
・PWA(Progressive Web Apps)対応の準備

など、多岐にわたります。

多くのレンタルサーバーでは、無料のSSL証明書を提供していますので、積極的に活用しましょう。

MySQLアップデートの効果と注意点

具体的な影響

実際のサイト運営における影響は以下のようになります。

セキュリティの強化

・既知の脆弱性への対策が実施されます
・最新のセキュリティパッチが適用され、不正アクセスのリスクを軽減します
・データベース暗号化機能の強化されます

パフォーマンスの改善可能性

・クエリ処理の最適化により、データベース操作が効率化される可能性があります
・インデックスの処理が改善され、検索速度が向上する可能性があります
・メモリ使用効率が改善される可能性があります

最新のWordPress機能との互換性確保

・新しいWordPressの機能を最大限活用できます
・プラグインやテーマとの互換性が向上します
・将来的なアップデートへの対応が容易になります

注意点

実際の効果については、以下の要因に大きく依存します。

・サーバーの全体的な設定
・WordPressの設定状況
・使用しているプラグインの数と種類
・サイトのコンテンツ量
・アクセス数

じつは、MySQLのアップデートだけでは、劇的な速度向上は期待できない場合が多いです。

エジカル

”データベースのアップデートでページスピードが向上する”のではなく、あくまでも改善の一手であるというこを理解し、誤解しないようにしましょう。

データベースアップデートの手順
<4つのステップ>

この記事ではロリポップサーバーのMySQL(データベース)をアップデートする方法を紹介していきます。

手順は大きく4つです。

1.MySQLのデータをエクスポートする
2.新しいMySQLのデータベースを作成する
3.新しいMySQLのデータベースにインポートする
4.WordPressのwp-config.phpファイルを修正する

という4つです。それぞれについて、説明していきます。

※これらの作業を始める前に、必ず、バックアップを取るようにしてください。

STEP1:MySQLデータのエクスポート

既存の古いバージョンのMySQLのデータをエクスポートする手順を紹介します。

 

①ロリポップサーバーにログインする

②左側のメニューから”サーバーの管理・設定”→”データベース”をクリック

データベースをクリック_ロリポップサーバー

データベースの管理画面にアクセスします。

 

③アップデート対象のデータベースを見つけて、”操作する”ボタンをクリック

データベースを操作するをクリック

複数のデータベースがある場合、WordPressサイトと紐付けられていて、アップデートしたいデータベースを選択してください。

 

④phpMyAdminのログイン情報を確認し、”phpMyAdminを開く”ボタンをクリック

phpMyAdminを開くをクリック

ちなみに、phpMyAdminとは、MySQLデータベースをWebブラウザから視覚的に管理するためのツールです。データベースのデータエクスポートやインポートは、phpMyAdminを使って行います。

 

⑤phpMyAdminのログイン情報を入力し”ログインボタンをクリック”

phpMyAdminログイン画面_ロリポップサーバー

phpMyAdminのログイン情報から、次の内容を入力しログインする。

・ユーザー名:ユーザー名
・パスワード:ユーザー名横の”パスワード確認”ボタンで確認できるパスワード
・サーバーの選択:サーバー

 

⑥上部にあるエクスポートタブをクリック

データベースをエクスポートする_phpMyAdmin

※画像のテキストの一部が隠れてしまいました。内容は「テーブルが複数表示されていればOK」です。

⑦該当のデータベースを選択しエクスポート

・”エクスポート方法:”は、”詳細”を選択し、”テーブル:”では複数のテーブルにチェックが入っている状態であることを確認してください。

 

・”出力:”では”出力をファイルに保存する”をチェックし、”圧縮”で”Zip形式”を選択する。(これは必須ではありません。個人的にこの方がファイルの管理がしやすいので、圧縮して出力することをオススメします。)

 

下部にある”エクスポート”ボタンをクリックし、PCにデータをダウンロードします。これで、既存の古いバージョンのMySQLデータのエクスポートは完了です。

ブラウザのタブをバツボタンで閉じるか、phpMyAdminからログアウトし、ロリポップサーバーの画面に戻ってください。

 

注意点

一つのデータベースに複数のWebサイトのデータ入れているケースと、一つのデータベースに一つのWEBサイトのデータをいれているケースがあります。

ご自身のWEBサイトの管理方法に合わせて行ってください。

エジカル

個人的には、所持サイトが少数であれば管理しやすい点を考慮して、1対1のでの管理をオススメします。

 

また、エクスポートしたファイルのサイズが512MiBを超える場合は、そのままインポートすることができません。

その場合は、”エクスポート方法”で”詳細”を選択し、”テーブル”をの選択数を減らして、数回に分けてエクスポートすることでもデータの移行はできます。

ただし、エラーとなるケースもあるので自己責任でお願いします。

STEP2:新しいデータベースの作成

①新しいデータベースを作成する

データベースを作成する

ロリポップサーバーのデータベース管理画面で”作成”をクリックし、データベース作成画面に移動します。

 

②新しいデータベースの情報を入力する

新規データベースを作成する

データベース作成画面で、データベース情報を入力し”作成”ボタンをクリックして新しいデータベースを作成します。

・作成するサーバー:どれでもOK※
・データベース名:2〜12文字の半角英数小文字で任意の名前を設定する
・接続パスワード:4〜16文字の半角英数大文字または小文字でパスワードを設定する

※もし、すでに作成済みのサーバーを選択した場合、接続パスワードはすでに設定しているパスワードになります。個人的には、管理のしやすさを考えて、サイトごとに新規のサーバーを作成することをオススメします。

注意点

データベース名は既存のものと異なるものを設定する必要があります。なるべくデータを保存するWEBサイトと紐付けやすい名称にすることをオススメします。

また、ユーザー名とパスワードは安全な文字列を使用しましょう。複雑すぎても、データベース画面でパスワードを確認できるので頑張って覚える必要もないので安心です。

STEP3:MySQLデータのインポート

新しく作成したサーバーに、エクスポートしたMySQLのデータをインポートします。

①新しく作成したサーバーにアクセスする

データベースを操作するをクリック

データベースの管理画面で、先ほど新たに作成したデータベース(データの移行先)を見つけ、”操作する”ボタンをクリックします。

※データベースの管理画面は、データベースの名称順に表示されます。

 

②”phpMyAdminを開く”ボタンをクリック

 

phpMyAdminを開くをクリック

エクスポートの時と同様に、phpMyAdminのログイン情報を確認し、”phpMyAdminを開く”ボタンをクリックし、ログイン画面に移動します。

 

③phpMyAdminにログインするphpMyAdminのログイン情報から、次の内容を入力しログインする。

phpMyAdminログイン画面_ロリポップサーバー

エクスポートの時と同様に、以下の情報を入力してログインします。

・ユーザー名:ユーザー名
・パスワード:ユーザー名横の”パスワード確認”ボタンで確認できるパスワード
・サーバーの選択:サーバー

 

④上部にあるインポートタブをクリック

データベースにデータをインポートする_phpMyAdmin

⑤ファイルを選択しインポート

・”インポートするファイル”は、先ほどエクスポートしたファイルを選択します。

・”インポート”ボタンをクリックしインポートする

※基本的には他の項目は設定する必要はありません。

これで、既存のMySQLのデータベースから新しく作ったMySQLのデータベースへのデータの移行は完了です。

 

注意点

もしエラーが出た場合は、エラー内容にもよりますが、エクスポートしたファイルに問題がある可能性もあるので、もう一度、古いデータベースのデータをエクスポートし、そのファイルをインポートしてみてください。

エジカル

ちなみに私の場合は、エクスポートしたデータに不備があり、インポートに失敗しましたが、再度、エクスポートし直すことで、正しくインポートが完了しました。

基本的にエラーになった場合は、エラーメッセージをチェックしましょう。そして、それをネットで検索することで、解決策をみつけることができます。

STEP4:wp-config.phpの編集

次は、WordPressのサイトと新しく作成したMySQLのデータベースを繋げる設定をします。

①ロリポップ!FTPにアクセス

ロリポップFTPをクリック

ロリポップサーバーの管理画面のメニューから、”サーバーの管理・設定”→”ロリポップ!FTP”をクリックする。

※FTPソフトからアクセスしてもOKですが、若干手順が違うのでここでは紹介ませんのでご了承ください。

 

②wp-config.phpファイルを選択する

新規MySQLサーバーと接続する、WordPressのデータがあるファイルを選択し、その中にあるwp-config.phpファイルを選択します。

 

③wp-config.phpファイルを編集する

ファイル内のデータベースに関する部分を探し、以下の項目を編集します。

define('DB_NAME', 'データベース名');
define('DB_USER', 'ユーザー名');
define('DB_PASSWORD', 'パスワード');
define('DB_HOST', 'データベースホスト');
 

※データベースホストは、データベースの管理画面で確認できます。phpMyAdminのログイン情報で確認する場合は、”サーバー”の項目が該当します。

確認のため、WordPressのサイトにアクセスし、正しく表示されていれば、WordPressとの接続が正常に完了している状態です。

 

これでMySQLデータベースのアップデート作業は完了です。

トラブルシューティング
(よくある質問と対処法)

Q1: アップデート後にサイトが表示されない

A1: 以下の点を確認してください:

wp-config.phpの設定内容
データベースの接続情報
PHPのバージョン設定

Q2: データベースのインポートでエラーが発生

A2: 以下の対策を試してください:

文字コードの設定確認
ファイルサイズの確認
インポートを分割して実行

Q3: バックアップデータが大きすぎる

A3: 以下の方法を検討してください:

データベースの最適化を実行
不要なデータの削除
バックアップを分割

まとめ

データベースのアップデートは、表面的には気づきにくい作業ですが、サイトの安定性とセキュリティにとって重要な施策です。

特に2018年4月以前から運営しているサイトは、早急な確認とアップデートの検討をお勧めします。


今すぐできるアクション

  1. WordPressのサイトヘルス機能でデータベースバージョンを確認
  2. 古いバージョンの場合は、本記事の手順に従ってアップデートを実施
  3. 制作会社に依頼している場合は、保守内容の確認と見直し

総合的なアプローチの重要性

サイトの最適化には、以下のような総合的なアプローチが必要です。

サーバー環境の最適化

PHPの適切なバージョン管理
MySQLの定期的なメンテナンス
サーバーリソースの適切な配分


WordPressの最適化

不要なプラグインの削除
テーマの最適化
データベースの定期的なクリーンアップ


コンテンツの最適化

画像の最適化
キャッシュの活用
CDNの利用検討

 

参考リンク

・WordPress公式:システム要件
・ロリポップサーバー:MySQL5への移行(アプリケーションの接続情報変更方法)

今回は以上です。役に立ったと思った方は是非、シェアをお願いします。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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 この記事の編集者 

エジカル伊藤

イトウ・ノブアキ

更始舎(こうししゃ)
デジタルマーケティング講師

複数のサイトを運営しながらSEOやデジタルマーケティングのノウハウをあれこれ実践しています。EDGCALでは制作会社に管理されずに、”ネットで集客する”・”ネットで販売する”・”ネットでファンを増やす”という3要素を満たすホームページ作りをサポートしています。

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